あなたは1時間以内に5RTされたら、歌手とマネージャーの設定で片想いの相手に猛アタックするジュニ磐の、漫画または小説を書きます。 http://shindanmaker.com/293935
って出たから書いてきた。
誰にもRTされなくとも書くのがヒナコです。
私が書きたいからいいんだ。
パロ注意。
うったか→常磐の兄な家族パロにも注意。
まぁうったかに関しては今更な気がする。
「あーつっかれた!」
後部座席に勢いよく乗りこんできた常磐の体重で車体が揺れた。東海道はシートベルトを締めながらエンジンをかける。
「お疲れ。次は出版社に移動してインタビューだ」
「えーまだあんの?オレもうねむいー」
常磐は眉根を歪めて不満を露わにする。そう言うのも仕方ない。常磐は今人気上昇中のアイドル歌手だ。アイドルと言えどその歌唱力は確かなもので、専門家からの評価も高い。愛想もよく少し幼いその顔立ちも人気の理由だ。人当たりもよく笑顔が可愛いと。
ただそれは外面だ。実際は我儘言い放題でマネージャーの東海道は振り回されてばかりだ。
「今日はこれで最後だ。終わったら明日は久しぶりのオフだし存分に寝ていいぞ」
「インタビューとかジュニア適当に答えといてよ」
「そんなわけに行くか。いいから出るぞ。シートベルトしろ」
促すが常磐は聞かず、シートの肩の部分に手をかけて東海道の顔を覗き込んでくる。
「ねー終わったらジュニアの部屋泊まっていい?」
吊り目がちの大きな瞳が眠気からか少し潤んでいる。地下駐車場の薄暗い光の中でもその目はきらきら光って見えた。そんな目で見つめられたらつい言うことを聞いてしまうお姉さま方は沢山いるだろう。
だが自分をファンと一緒にしてもらっては困る。常磐の我儘を諌めるのも東海道の役目だ。
「いいわけあるか。送ってやるからちゃんと帰れ」
東海道の言葉に常磐は両頬を膨らます。
「ジュニアだってどうせ自分んち帰るんだから手間省けていーじゃん。オレが休みならジュニアだって明日休みだろ」
「駄目だ」
「けちー」
漸く諦めたようで常磐はシートに凭れかかり目を閉じた。バックミラーでその様子を確認し、ひとつ溜息をついて東海道は車を出した。
「どうしたら落ちるんだろ……」
ぼそり、と呟かれた言葉は聞かないふりをした。
「あーあ、寝ちゃったのか。仕方ないなぁ。高崎にでも運ばせよう」
東海道の車の後部座席から顔を上げ、宇都宮がそう言った。
余り移動中に眠らない常磐だが、インタビューが終わり車に乗り込んで間もなく意識を落としてしまった。自宅までの道は勝手知ったるものなので問題は無いが、出来れば起きていて欲しかった。この常磐の兄が東海道は少々苦手だった。
しかし気持ちよさそうに眠っているところを起こすのも憚られ、少し車内で悩んでから結局インターフォンを鳴らして兄を呼び出した。
「手なんかださなかっただろうね」
宇都宮が顔はこちらに向けずに問う。その声色は明るくはあったが、東海道にはどんな顔をしてその台詞が吐かれているのか肌で感じた。
びりびりと張りつめた空気。
宇都宮と話す度にこの空気を向けられる。これが何か気付かないほど鈍感ではない。
これは、牽制だ。
「……当たり前だろ。仕事上の付き合いだ。手なんか出すか。」
自分に言い聞かすように言った。
そうだ、手なんか出さない。どんなスキャンダルになるか分かったものじゃない。
(それなのに毎度毎度誘惑しやがって。少しはオレの身にもなれ)
宇都宮に呼ばれたもう一人の兄、高崎が常磐を担ぎ出す。余程疲れているのだろう、そうされても常磐は目を覚ます気配は無い。ちり、と心臓が疼く。
その安らかな寝顔に、自分がどんな感情を抱いているか、気付いてはいけない。
叶うなら、自分の家に連れ去ってしまいたかったなんて。
許されるわけがない。
頭を冷やすために小さくかぶりを振る。玄関の扉が閉まるのを見届けて東海道は車に乗り込んだ。
しかし自分で書いといてアイドルとか何か恥ずかしい。
電車とかコスプレとかが好きなただのヲタクです。
基本マイナー思考でマイナー嗜好。
好きなものには全力です。
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