電車とかコスプレとか同人とかいろいろ。
Posted by 雨宮 雛子 - 2011.09.12,Mon
久しぶりにSSでも。
と、言いましても、ジュニ磐っていうかひよこと常磐です。
今更かもしれませんが、雨宮の書くジュニアのとこの某ひよこには多大に捏造成分が含まれています。
大丈夫な方のみ続きからどうぞ~。
と、言いましても、ジュニ磐っていうかひよこと常磐です。
今更かもしれませんが、雨宮の書くジュニアのとこの某ひよこには多大に捏造成分が含まれています。
大丈夫な方のみ続きからどうぞ~。
「ぴよたべてないぴよ」
とは言われても桧で作られた台座の上には緑色の葉が鎮座しているだけでそこにあるはずのものは無い。
本来ならばそこには白くて丸い団子がピラミッド型に積まれ、頂上には黄色い団子がどっすりと腰を据えているはずなのだ。
三宝だけ準備して団子はこれからなのだ、という考え方もできるが、目の前の黄色い生き物のぷくりとふくれた両頬には飲み込みきれなかった分が詰め込まれているのは一目瞭然で。
「ふ~ん、ほんとに食べてないんだ」
常磐はじっとりとひよこを眺めながら言った。
今日は十五夜だ。シフトを調べると二人とも日勤で夜は空いていた。月見酒と洒落込もうとメールをしたのが昨日の夜の話。
そして今日、一足早く宿舎に帰ってきた常磐は戸棚の奥にしまっていた秘蔵の日本酒を片手にジュニアの部屋の扉を開けた。
その扉を開ける音に反応したのか「ぴよ!?」と黄色い生き物が鳴く声が聞こえてきた。焦りを覚えるようなその声に慌てて中に入ってみたらこれである。
じーっと見詰められたひよこの視線はおろおろと宙を彷徨っている。
どうやら今日は留守番をしていたようだ。ちゃぶ台の上にはひよこ用の食器が纏められており、昼はちゃんと準備されたものを食べたのだろう。
そして段々晩ご飯の時間が近付くにつれ、また小腹が空いてつい手を…というか羽を伸ばしてしまったのだろう。羽を伸ばすというと別の意味になってしまいそうだが。
しかし食べてしまったひよこもひよこだが、食べ物を放置したままにしたジュニアもジュニアである。ジュニアのことだからおそらくは夜まで食べないように言い含めたのだろうがコイツの食欲を侮ってはいけない。
今が日も暮れかけた夕方なことを考えるとよくもった方だろう。
「た、たべてないぴよ」
ふぅん?と意味ありげに呟いて、どもりながらも必死でシラを切ろうとするひよこの前に、常磐は一升瓶と一緒に持ってきた袋を掲げる。
「ぴよ、これなーんだ」
「ぴよ?」
ひよこは体を斜めにして真ん中に何か刻印された白い袋を覗き込む。その刻印に気付いたひよこははっ!と目を見開いた。
円の中にデフォルメされたひよこが描かれているそれは、上野限定で売られている大判焼きだった。
一度常磐がお土産に買ってきてからというものひよこの大好物でもある。とくに好きなのは甘みの強い白餡だ。
「ぴ!」
ひよこの目がきらり、と輝いた。
「白餡2個と赤餡2個だから…ぴよの取り分はほんとなら白赤一個ずつなんだけど…どうする?」
にたっと笑う常磐にひよこは脂汗を流した。常磐が言っている意味は何となく分かる。これが食べたかったら白状しろ、というのだ。
おこられるのはこわいでもおおばんやきはたべたい。
どちらを取ったら良いのかわからずにぐるぐるぐるぐる悩むひよこに常磐はトドメを刺した。
「ぴよが嘘ついたって知ったらジュニア悲しむだろうなー」
視線を空に向けながら言ったその言葉に、ひよこは常磐の顔を仰いだ。ちらり、と目だけでその様子を伺った途端、まぁるいオレンジの瞳からぼろりと大粒の涙が零れる。
「ごめんなさいぴよぉぉぉごしゅじんかなしませるのいやぴよぉぉぉ」
涙と口に入れていた月見団子で顔をぐっちゃぐちゃにするひよこを見て常磐は思わず噴き出した。
「きったねぇなぁお前」
笑いを堪えながら頭をぽんぽんと撫でてやる。
食べることは大好きだし、怒られるのも怖いけれど、やはりひよこにとってはジュニアが一番大事なのだ。
自分が怒られる恐怖よりも、自分が謝らないことでジュニアが悲しむだなんて想像しただけで耐えられなかったのだろう。
常磐の笑いと、ひよこの涙が尽きたのはほぼ同じくらいで、常磐は手近にあったティッシュで黄色い顔を拭ってやった。
口からぼろぼろ零れた餡子は取れたもののひよこの瞳はまだ不安げに揺れている。ふ、と鼻から息を抜いて常磐はひよこを頭の上に乗せた。
「じゃージュニアが帰ってくる前に証拠隠滅しにいくか。勿論ぴよの小遣いからだかんな」
「ぴよ?」
ひよこは何のことだか分からず上から常磐の顔を覗き込む。
「食べたのとおなじ団子買って積み上げときゃバレねーって。ぴよがちゃんと晩御飯もしっかり食べれたらの話だけどな」
そう言って常磐は悪戯っぽくひよこにウィンクしてみせた。
近くのスーパーまで行って帰って30分。ジュニアの退勤は自分より1時間遅かったはずだから十分間に合う。晩ご飯については心配しなくてもコイツならぺろりと平らげるだろう。
ちょっとしたズルを教えるのも、世の中生きてくスキルとして必要だよね。そんなふうに嘯きながらスーパーへの道程を進んだ。
素直に謝ったんだからってちょっとずるーいじょうばんさんです。
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プロフィール
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雨宮 雛子
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女性
自己紹介:
文字書きです。たまに絵も描きます。
電車とかコスプレとかが好きなただのヲタクです。
基本マイナー思考でマイナー嗜好。
好きなものには全力です。
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